今回は不登校の原因で、心的外傷後ストレス障害について書いていきます。
心的外傷後ストレス障害とは、命を脅かすような強烈な心的外傷(トラウマ)体験をきっかけに、実際の体験から時間が経過した後になってもフラッシュバックや悪夢による侵入的再体験、イベントに関連する刺激の回避、否定的な思考や気分、怒りっぽさや不眠などの症状が持続する状態のことを指します。英語ではPTSDといいトラウマ体験後に気持ちが不安定になることは、誰しも経験があるものの1ヶ月経ってもうまく対処できないない時はこの病気を発症している確率が高いです。
原因としては、大きな自然災害に遭遇し、生命の危機に瀕する、重大な交通事故などに巻き込まれる、暴力的な犯罪に巻き込まれる、強制わいせつや強制性交などの深刻な性被害を受ける、学校生活で暴力的ないじめを経験する、幼少期に虐待を受けるや親友や家族が、事故などの突発的な原因により目の前で死亡することです。長時間繰り返されると、より重症や慢性的になることもあります。
症状としては、当時の記憶がフラッシュバックすることがあり悪夢を見たり、トラウマを経験した時と同じ感覚を覚えたりする侵入症状。原因となったトラウマ体験に関連する状況や物事を避けることがあり、自動車事故に遭ったら自動車に乗ることを回避する回避症状。被害者であるにもかかわらず、自分に非があるように考えたり世界中が危険だと思ったりして、誰も信用できない考えになり幸福感のようなポジティブな感情を感じにくくなることもあります。他に常に神経が張りつめて、ちょっとした物音にも驚いたりする状態になり、睡眠障害が起こる・イライラする・物事に集中しにくくなる症状が出ます。
児童生徒でもトラウマになることがあり不登校につながることもありそうで、家から出ることもしなくなるかもしれません。次回は具体例について書いていきます。