不登校から回復するために必要な期間は3ヶ月から1年ですが、これはあくまで目安のため、回復にかかる時間に差はあります。3ヶ月もしないうちに学校復帰できる子どももいれば、1年以上不登校が続いてしまう子どももいます。不登校から回復に至るまでの過程には学校に行かなくなる混乱期があります。自室に引きこもってゲームやネットに没頭したりして昼夜逆転をすることで罪悪感から逃れるための行動をしています。次に安定期に入ると、混乱期に見られた抵抗は収まり、落ち着きを取り戻して家族と一緒に食事をしたりすることになります。ただ、外出をするには早い段階で自宅以外に対して不安を抱いている可能性があります。転換期になると、「外出をしたい」という言葉が出てきて、日々の出来事や何気ない会話が弾むようになります。回復期にはなったら自ら勉強したり、買い物など外出するようになり前向きな行動が増えます。
子どもがどのステップにあるかを見極めるためには、子どもの言葉や行動を見ることです。不登校になってしまうと会話をすることが少なくなるので、挨拶を交わすことから始めてコミニュケーションを取るようにしてください。また、特徴が出ない場合もあることを知っておくことで、親に心配をかけたくないと、行動を隠そうとしていることがあるため、親にしか気づくことができない変化を察知することが必要になります。子どもが元気な日と落ち込む日を繰り返すこともあるので、転換期だと思っていてもまだ安定期だと前の段階であることを理解しておくことです。子どもに対して叱責をしてしまうことで、親に暴力を振るったり、暴言を吐いたりすることもあるため注意してほしいです。
回復期に差し掛かると自ら話すことが増えてくることで、親など周囲の人に対して、自分の考えやニュースの話題を自然と話せるようになることです。自ら行動したいという意欲をもって、外出することにつながり「体力が落ちてきているからジョギングのために外に出よう」と、外への抵抗感がなくなることです。また、学校や友達への興味が湧いてくることで、「どこまで授業が進んでいるのか?」と周りの状況を気になることです。将来のことを考えて自ら勉強に取り組むようになり、親としても「そろそろ学校に行けそう」と思ってしまいそうです。しかし学校に再登校できる状態ではない可能性もあるため、安易に学校に行けると思ってはいけません。暇と感じる時間が増えていくことになり、気持ちの余裕と行動への意欲が出てきて、家事の手伝いをしてくれるようになることです。これぐらいの時間が経てば学校に復帰できると期待するのではなく、子どもの状況を踏まえて対応していくことが重要だと思います。不登校になった期間が短いからといっても再発したら意味がないですし長くなりすぎると学校に復帰するのができなくなるので、学校側と調整しながら少しでも登校できるようにしてほしいと思います。