不登校になるのはどんな子どもでも起こる可能性がありますが、学校生活の中で苦手なことの多い発達障害を持つ子どもは、不登校になりやすいと言われています。理由としては、授業を理解するのに時間がかかるため、勉強に遅れを取る、コミニュケーションがうまく取れずに孤立してしまう、苦手なことに直面するとパニックになることです。また、身体の不調、先生のこと、生活リズムの乱れで学校へ行きたくないと言ってきたらストレスが溜まっており不登校へつながってしまうことです。
発達障害はいくつかの種類があります。1つ目は空気が読めない、対人でのコミニュケーションが苦手の自閉症スペクトラム障害です。2つ目が集中することが苦手で、忘れ物が多い不注意、落ち着きがなく、静かにしているのが苦手な多動性、我慢ができない衝動性の注意欠如・多動性障害です。3つ目が知的な遅れはないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」のどれか、複数が著しく苦手の学習障害です。発達障害には、特性の一部が見られるものの、はっきりとした診断がつかないグレーゾーンが存在します。グレーゾーンは、発達障害の子どもと同様に学校生活で何らかのトラブルを抱えていますが、周囲には気づいてもらえないことです。最近グレーゾーンではないかと思われる子どもが増えてきており「お前友達いないし落ち着きがないから発達障害じゃないの?」と言われても本人は気づいていないので嫌な気持ちになり不登校につながることです。
発達障害による不登校では、診断名に縛られるのではなく、子ども自身の特性と向き合うことが重要になります。苦手なこと、できないことがあるのは仕方ないため家族だけで抱え込まずに支援機関に相談して、苦手な部分を周囲がサポートしてあげられるように前向きに捉えてほしいと思います。また、発達障害で不登校になったから高校に進学するのを諦める必要はなく、全日制ではなく通信制の選択肢があります。通信制高校だと転入や編入ができて、自宅学習が基本となるので自分のペースで勉強することができます。もし子どもが発達障害と診断されても悲観的になる必要はなく学校へ復帰が可能で、本人にとって何が合った道かを一緒に見つけてあげることが大切です。クラスメイトに発達障害が疑われる子がいても馬鹿にする、無視をする、避ける行為はしないで普通に接してあげてください。発達障害と疑われる子どもが増えてきているので他の障害がある子と同じクラスにするのか、普通の学級にするのかは今後国や教育委員会が議論してほしいと考えています。