大学や高校を卒業して就職してから1ヶ月経って5月病になると聞いたことはあると思いますが、子どもでも発症することがあるそうです。原因は、幼稚園や保育園への入園、小中校の入学などは、子どもにとって大きな環境の変化で、緊張と不安を感じてしまいます。環境の変化に順応しようと頑張りすぎると、心の緊張がずっと続き、ストレスが蓄積されて、ゴールデンウィークなどの長期休暇に入ることで、気が緩み、張り詰めていた糸が切れてしまうからです。無気力や気分の落ち込みといった症状が出てしまい、不登校につながることもあります。
5月病になりやすい性格は、真面目で頑張り屋さんな子どもほど、「きちんとやろう」という気持ちが強く、自分でも知らないうちにストレスを溜め込んで、心が疲れてしまいます。学校が始まっても、心の疲れが回復しないと症状が続くため、環境の変化が合った場合には、休日の子どもの様子に注意しないと、休むことに慣れてしまい学校に行かなくなりそうです。サインとしては、表情がなんだか暗い、口数が減った、寝つきが悪い、食欲不振、好きだったおもちゃやテレビに興味を示さない、行動的でなくなる、学校に行きたがらない、不機嫌になりやすいなどです。
5月病のサインに気づいたら、心と体のエネルギーが下がっている状態のため、のんびり過ごさせることが必要です。食後の片付けや部屋の掃除、翌日の学校の準備など、普段は自分できることをやらなくても、怒らないことです。また、学校の先生と連携を取るのが効果的な対処法で、先生に子どもの状況を話しておけば、普段と様子が違っていても理解してもらえる可能性が高いと思われます。疲れた心に寄り添っていけば、自然と治っていくのが5月病の特徴で、個人差はありますが、1~2週間程度で元気を取り戻す子が多いようです。5月病を予防するためには、母親の声掛けがポイントとなり、宿題が終わらない時は、「だんだん慣れてくるよ」「焦らなくてもいいよ!」と声を掛けてあげることです。母親の言葉によって、子どものプレッシャーが軽くなり、元気になって学校にも行けるようになることです。新しいことに適応しようと頑張っている時期のため、「勉強しなさい」と、プレッシャーを増やさないように注意してほしいと考えます。大人になっても転勤などで環境の変化に適応できない人がいるように、子どもでも入学と進級で人間関係が変わることもあるので、親の対応が大切だと思います!次回は学校を中退した生徒は就職できても続けられるのかについて紹介します。