今回は不登校の原因にならないような喘息の治療について書いていきます。
1つ目の治療については長期管理薬(コントローラー)で、喘息による気道過敏性を抑え、咳や呼吸困難の発作が生じないように気管支の状態を保つことを目的とした薬です。主に気道の炎症を抑えるステロイドの吸入薬が使用されます。また、吸入薬のほかに状態に応じて抗ロイコトリエン薬や気道を広げるテオフィリン製剤、長時間作用型B2刺激薬などを組み合わせた治療が行われます。
2つ目の治療について発作治療薬は、実際に発作が生じているときに使用し発作の症状を改善させる薬です。喘息の発作が起こったときは、即効性のある短時間作用型B2刺激薬を吸入して、狭くなった気管支を広げて発作の症状を抑える治療を行います。症状が悪化する場合は再度短時間作用型B2刺激薬の吸入を行いますが、それでも改善しない、苦しくて横になれないといった状態が続く状態が続く場合には救急外来の受診が必要です。
強い発作が続く場合には、テオフィリンの点滴やステロイドの全身投与、アドレナリン皮下注射などが追加されます。他に血中酸素濃度が低い場合には酸素吸入も同時に行われて、このような治療を続けても発作が消失しない場合や、チアノーゼや意識消失が見られる非常に重い発作では人工呼吸器による治療が行われることもあります。症状が出ない状態が3から6か月持続すれば、治療をステップダウンすることも可能です。
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