発達障害は生まれつきの脳機能の凸凹と環境とのミスマッチから生活に支障が生じている障害です。大きく3つのパターンに分けられて、注意・多動性/注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習症/学習障害(LD)です。特性の表れ方は乳幼児・幼児期・学童期・思春期と成長と共に変化して、家庭のしつけや環境、性格とは無関係であることが医学的に明らかになっています。男女の違いがあり、男子は目立つ時期が早いのに対して、女子は「おしゃべり」など一部の特性は目立ちますが、行動面の問題として表面化されにくく、対人関係が複雑になる思春期に初めて表面化する場合もあります。
中学生になると、定期テスト、体育祭や文化祭など集団行動が増えて発達障害のある生徒は劣等感を抱きやすいです。中学生の発達障害の行動例として、グループ行動・友達との会話が苦手で興味関心が合わないと苦手、自分のしたい話を一方的にしてしまうことです。先生の話を聞きながらノートをとるなど複数のことを同時にすることが難しい、テストに向けてスケジュールを組んだり計画的に勉強を進めることが難しいです。また、体調不良を頻繁に訴えることもあり、頭痛、胃痛、めまい、気分の上下、夜眠れないです。他に忘れ物と物忘れが多い、係や頼まれごとを断るのが苦手、学校行事に参加するのが苦手や整理整頓をするのが困難と感じることもあります。
発達障害の生徒は授業についていけなくなるので、家庭や塾を検討することで本人の特性を見極めて適切な環境がある、発達障害に知識・理解のある講師であると本人の学習段階とペースに応じた手厚い指導を受けることです。個別指導のためのコンピューター・デジタル教材、クールダウンのための部屋確保、口頭による指導だけでなく板書・メモによる情報提示などがあります。子どもが発達障害で親としての接し方は、見守ること、1対1で話を聞く、悩みと解決法を文字に書き出して説明したり活用したりすることが大切になると思います。ただ、適切な支援がされないと自尊心の低下やストレスを招き、二次障害(不登校や家庭内暴力など)を発症してしまう可能性があります。予防するためには、発達障害について周囲が理解することが重要で、症状が出た時に早期に診断された主治医を受診すれば重症化を防げます。中学生の発達障害は、反抗期となり不登校にもつながることもあるので、先生やクラスメイトも支援することが必要だと思います。次回は子どもが非行をする原因と防げる方法はついて紹介します。