いじめを受けると辛いと感じて学校に行く気力がなくなり、それが続いてしまうと不登校になり復帰することも難しくなってしまいます。文部科学省の調査によると、小中高及び特別支援学校が把握したいじめの認知件数は、2018年度が54万3999件、2019年度が61万2496件、2020年度が51万7163件と昨年度は大幅に減少しました。20年度は新型コロナウイルスの影響により、生活環境が変化し児童生徒の物理的距離が広がったこと、学校行事や部活動など様々な活動が制限され、直接対面してやり取りをする機会が減ったことです。いじめの認知件数が減少したことは嬉しいですが、全てを把握できているわけではないため気を緩めてはいけないと考えます。
いじめには色々あり、冷やかしやからかい、悪口や脅かし、嫌なことを言われる、仲間はずれ、集団による無視をされる、軽くぶつかられる、叩いたり、蹴られたりすることです。また、金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする、嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりすることです。最近増加しているのが、ネットで誹謗中傷をされるや動画撮られて知らない人に拡散されてしまうことです。例としては、クラスメイトが悪ふざけで筆記用具を隠したりみたり黒板に悪口を書いたりされると学校に行きたくない気持ちが強くなることです。私も小学生の時に仲の良い友達はいましたが、筆記用具を隠されたり廊下を歩いているだけなのにぶつかってきたりして辛かった思いをしました。いじめに入らないと考える人もいますが、1つでもされたら嫌な気持ちになり不登校になることもあります。
いじめの認知件数が増加している原因は、インターネットとSNSの発達で、誹謗中傷をされても匿名のため誰か分からない人からいじめを受けていることです。また、社会の変質が、児童生徒のいじめにつながっており、生活様式の変化による親子のコミュニケーションの減少、テレビゲームなどのバーチャルメディアの進歩です。ネットゲームなど、メディアの暴力表現が、児童生徒に、攻撃性の高まりに、共感の欠如などの人格にマイナス効果を与える可能性があります。いじめに対する意識の変化があり、「いじめはいじめられている方に原因がある」と言われてきましたが、少しづつ変わってきているようです。次回はいじめを受けた児童生徒に親ができることについて紹介します。